こんにちは。山田です。
さて、先日「反対があっても物事を貫き通す人」について記事を書かせていただきました。
その秘訣は、反対など外野席の雑音ぐらいにしか聞こえない程に、そのことについて考えないといけない状況に自分を追い込むことだ、っていうことでしたね。
どうやったら弱い自分を追い込めるのか
でも、自分も弱い人間なのでなかなか自分を追い込めない人の気持ちはわかります。ていうか日々自分が自分に負けているので(> <)、とってもよくわかります(痛)。
この記事では、では、どうしたら凡人の私たちがどのようにすれば自分をそこまで追い込めるのかということについて考えてみたいと思います。
先日ご紹介したUSJ復活の立役者、マーケティング本部長の森岡毅さんの著書にそのヒントになるようなことが書かれていましたのでご紹介します。
ここを読んで「なるほどそういうことか」と、なんとなく森岡氏の心象風景を推察する事ができ、勝手ながらこの方の事がとっても好きになってしまいました(でも、こんな人を上司に持つとタイヘンでしょうけどね^^;)。
いったいなぜ、資金的にかなりの無理をしてUSJにハリーポッターを持ってこようとしたのか?
本書からそのの理由が書かれている箇所について抜粋して引用しますね。
ー 引用開始 ー
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはなぜ攻め続けるのか?
(前段略)
・私は、日本に存在するすべての企業と同様に、公器としてのUSJという会社は、そのビジネスが根ざしているこの日本社会に対しても、大きな責任と可能性を持っていると思うのです。
(以下、雇用、納税、経済効果、人の心の問題など様々な観点からテーマパークの意義が語られます。)
・そんな社会的意義の大きい巨大テーマパークですが、もしUSJが倒れれば日本にある世界規模のテーマパークはTDRだけという事になってしまいます。
・東に1つだけ…。関東の人は困らないかもしれませんが、じつはそれは日本全体のためにとてもまずいのです。なぜならより多くの人が動かないと経済が活性化しないのです。
・より多くの人がより長距離を動けば、お金が動き、情報が動き、社会は活性化していきます。その意味では西よりも東に住んでいる人の方がずっと多く、特に関東には関西の3倍近い人口がいます。
・東から西に向けて人が動いた方が、日本国のためにはよほど大きな経済効果なのです。
・その意味では業界第2位で西にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンの責任は特別に重く、USJのハリーポッターへの賭けも日本全体の公共の利益に通じています。
(中段略)
・この規模の会社が、テーマパークという業態の特殊性と世界最強映画ブランド「ハリー・ポッター」の魅力をテコにして、向こう10年で5.6兆円もの経済効果を日本社会に作る大きな勝負を仕掛けるのです。
・そしてさらにその先には、日本企業としてのUSJが、テーマパークビジネスの知恵やノウハウを国外に輸出して、更により大きな社会貢献を日本にもたらす可能性へと果てしなく繋がっていきます。
・私はとてもワクワクしています。そこに日本人として感じる大きなやり甲斐、自分たちの努力の道筋の先によりよい社会への寄与が見えることに、俄然、胸の奥から熱い力が湧いてくるのです。
・USJという一私企業の成功や、まして個々人の成功などは、その身震いするような大義に比べるとちっぽけなものなのです。逆にその大義がなければ、とてもここまでたどり着けなかったと思います。
ー 引用終了 ー
より大きな「義」へのコミットメント
「どのようにすれば自分を追い込む事ができるのか」という問。最後の文章に答えが書かれていましたね^^。
答えは自分がそれをやる意義、大きな「義」を持つという事です。
もちろん、ビジネスですから「きれいごと」だけではありません。こうした内容も当初は社内の説明や資金調達の戦略構築の目的でデータを積み上げていった事でしょう。
でも、内容にコミットし、このような大きな仕事を進めるうちに、いつしか本人自身がこうした「大義」と一体化していったのではないかなと推察します。
自分一人の幸せ、一私企業の幸せでだけではなく、より大きな全体、社会や国レベルにまで思いを馳せられた時、自分の「義」がより多くの人の幸せにつなげられた時にはじめて、私たちは自分の想像していた範囲を超えて(これまでの自分を超越して)大きな力を発揮していけるようになります。
偉業を成す人も、元からそんな力があったわけではありません。
目の前の仕事について思いを馳せる人の数を増やす事
もちろん、私たちすべてが森岡氏ほど大きな影響力を持てるポジションに居るわけではありません。
でも、別にあなたが今、大きな責任を背負っていなかったとしても、それぞれの持ち場で「自分の仕事の本質は何なのか」「誰を幸せにしているのか」という事を真剣に考え、全力を注ぎ込めば見えてくるものがきっとあります。
ぜひ、焦らず、くさらず、あきらめず、一緒に頑張っていきましょう!
でも、気をつけましょう!
…と最後はアツく書いてみましたが、実はこの辺りの話、多くの方が誤解している話でもあります。志だけ高くて周りに批判的なだけとか、そんな「ヘンな人」にならないように気をつけなければならないポイントがいくつかありますので、また別の機会によく説明させていただきますね。