なぜエグゼクティブは物事を言い切らないのか

こんにちは。山田です。

ちょっと突っ込んで仕事をしていて、お久しぶりの投稿になりスミマセン。

 

物事を言い切らないエグゼクティブ

エグゼクティブの皆様とお話をさせていただいて、一つ明確な特徴があると感じるのは「物事を単純に言い切らない」ということ。 

もちろん、ロジックの世界に生きている人たちですから、仕事で必要な場面ではしっかりと言い切り、明確な指示を出されていると思います。

ただ、本当に内省している時は言い切らない。

理由は、おそらくご自身の奥深くかつ複雑な思考は、簡単な言葉で言い切ることができないから。

ですので、様々な方面から言葉を重ね、時に沈黙し、思考を練り上げていかれます。 

 

「言い切る」という行為

この話をもう少し深めて学びを得るために「言い切る」という行為について考えてみたいと思います。

言葉の構造上、何かを言い切ってある物事を肯定することは、自動的に言い切っていない方の概念を否定することになります。

例えば「今日のランチはカレーを食べます」と言った時点で、今日のランチについてはカレー以外のメニューはすべて排除されている。

具体的に「〇〇してください」という指示は「〇〇」という手段以外の手段を自動的に排除している。

言葉で具体的に何かを言い切るという行為は、世界を「自分が言い切ったこと」と「言い切っていないこと」に分けるという行為。

そして言い切っていない方の世界を排除するという行為です。

 

世界は単純に言い切れないもの

でも、視点の高い人は知っています。

排除した方にも検討すべき大事な情報が入っているということを。

また、その時点で正しい「具体的な言い切り」が背景が違えば一瞬で正しくなくなることを。

そして、世界って単純に言い切れるものじゃないことを。

大事な決断に関して安易に言い切る姿勢の危うさをよくわきまえておられます。

 

言い切られないと安定しない私たち

一方で、基本的に、人は物事が明確じゃないと心が安定しません。

人間がまだ猿に近かった野性の時代、草むらに何が隠れているかわからない状態だと安心できなかったように、人間にとって「何かがわからない」ということはものすごいストレス。

だから、世の中には、私たちを安心させてくれる明確な言葉が溢れています。明確に方向性を示し、心を安定させてくれる「言い切り」が日常茶飯事に行き交っています。

そして、私たちは言い切られることで心を安定させ、それに慣れることで思考力を失う。美しくシンプルな言葉には魔力的な力が宿っていて、それを操れる人に私たちは思考を支配される。

いや、そんな被害者的じゃなくてもっと能動的に、私たちは苦しさから解放されるために思考を他者に委ねている。

そういう言い切りの危うさを知っているからこそ、エグゼクティブは様々な角度から物事を見て深く思考していきます。

 

大事なのは「答え」ではなく「問い」を持つこと

優秀なエグゼクティブは答えを求めてはいません。 

どのような問いについて考えるか。言い換えると何を問題として認識するか、どのように問題を認識するか。その認識の深さに価値を見出されます。

アインシュタイン博士は「世界を救うために一時間を与えられたら、55分は問題の分析に使い、残り5分で解決を図る」みたいな趣旨のことをいったそうですね。

優秀なエグゼクティブは、この問題解決が始まらない「不安定な55分」に耐えうる思考力と精神力をお持ちです。

一方で二流はすぐに問題を設定し解決策の模索に時間を費やしてしまう。

差を分かつのは「問い」を持ち続ける心の強さと思考の粘り強さ。

その過程を経て出てきた結論、安易な「割り切り」ではなく、様々なことを考え、そして本当に大事なものは何かと「腹決め」した結果として出てくる「言い切り」には大きなエネルギーが載っていて、人を動かす力が宿ります。

「説得力」とはそのようなプロセスで成立するものです。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

山田 亨(TORU YAMADA)

現代哲学からコーチングを解釈した視点をもとにクライアントさんと関わり、現実の課題に対応しながら意識の深層からの変化をガイドすることで、単なる現実面での目標達成のみならず、思考や精神のあり方自体を創造的に体質改善するトレーナーをしています。

職業は肉体改造をガイドする「フィジカルトレーナー」にならって、ビジネスパーソンの精神的な体質改善をガイドする「メタフィジカルトレーナー」を名乗っています。

注1:メンタルトレーナーとかスピリチュアル系のコーチではありません。念のため。

注2:余談ですが昔スポーツクラブでフィジカルの方のトレーナーもやっていました。