視点を上げる事でこの矛盾に満ちた社会で結果を出して幸せになるためのブログです。
数回のコーチングセッションの後、とあるビジネスパーソンからこんなコメントをいただきました。
『短い期間だったので現象面では何も変わっていないが、話をするたびに自身のマネジメントの課題が深く深く腹落ちしていった。 これからの時間で確実に自分が変化していくであろうことを実感している。』
さて、現実面で何も変わらなかったとのコメントをいただきましたが、限られた時間で行動を変化させられない私は「仕事」をしていないのでしょうか。
いいえ、私はこのようなコメントをできるような視点の高い人から、評価のコメントをいただいた事を何よりも嬉しく思っています。
ご訪問いただきありがとうございます。
こんにちは。メタフィジカルトレーナーの山田亨と申します。
現代哲学の視点からコーチングや人の成長について解釈した対話手法により、主にビジネスパーソンの意識レベルの進化を支援しています。
理系の大学院を卒業したのち、霞ヶ関で官僚として仕事をして12年、独立起業してビジネスシーンでのコーチとして活動して2年半の月日が経ちました。
コーチとして生計を立てのは簡単ではないと言われておりますが、特にアグレッシブに営業をするわけではないにもかかわらず、こうして生かされておりますのは、多くの方の協力があったおかげで 本当に感謝しております。
現場で場数を踏む中で気づいたこと
そして、それぞれのステージで人と組織に向き合ってきて今、改めて見えてきたことがあり、その気づきを、 昨年一年間、一部上場企業を始めとするビジネスシーンでのコーチングや企業内コーチの活動を支援するNPO法人のリーダとしての役割など、様々な現場で実証して効果を実感してきました。
その中で、自分が提供しているサービスの根幹として深く確信するところがあり、2016年を迎えるにあたってその事を広くお伝えしたいと思ったことからこのブログを新たに開設する事といたしました。
結局、社会は矛盾と不条理のかたまり
さて、これをお読みのあなたも日々実感していると思いますが、この世の中はかならず正しい意見が通るわけではありませんし、正義が勝つわけではありません。
そしてそもそも「何が正しいか」という 正義の基準も人の数だけバリエーションがあるわけです。
私自身も職業生活のほぼ全てを霞ヶ関を舞台に様々な利害関係者間の調整にはしりまわってきて、こうしたことを身をもって体験してきました。
そんな中で、時に自分自身の精神バランスも崩しながらも、厳しい状況の中で前向きに頑張れる人と精神のバランスを崩す人、大きく分けてこの二種類の人がいることを理解しました。
そのような組織人のあり方を見るにつれ、「人はどのような心の持ち方をすればこの不条理溢れる世界で成果を残しながら幸せに生きていけるのか?」、「絶望の中でも前向きに世界を捉えていけるのか?」、そんな事を自問自答しながら生きてきました。
そして、いつしかこれが自分の最大の関心事項となっていました。
その中で結果を残しながら心健やかに生きるために
志を得て、役所を辞しコーチとして生きて苦悩する中で、ずっと心の中にあったこの問いについて考え続けてきました。
四六時中その事を考えつづけてきた中でたどり着いた一人のセールスマンとの出会いと彼から学んだ哲学の世界。特に日本人にはあまり馴染みのない「現代哲学」の分野に触れたことにより、私は一つの答えにたどり着きました。
この矛盾あふれる世の中で、結果を残しながら心すこやかに生きていくために必要なこと、それは一言で言うと「高い視点を持つ」ということです。
本当の問題は「問題」を正しく把握できないこと
視点の高い人は本質的な課題が見えており、視点の低い人は「何が問題か」が見えていません。その結果、視点の高い人は課題への対策を立てることができますが、視点の低い人はなんとなくの「不安」を感じることになります。
視点の高い人は 課題の解決に際し「恐怖」を感じることはありますが、その「恐怖」は対象が特定されている「恐怖」であるため、視点の高い人はリスクを測りながらその「恐怖」乗り越えることができます。
一方、視点の低い人は 原因のわからない漠然とした「不安」に飲みこまれ、思考は停止し、行動がとまるばかりか外部からの刺激に対して防衛的で攻撃的になってしまいます。
なぜ、動けば動くほど苦しみ泥沼にはまるのか
一人一人の「がんばり」がいつしか絡まり自分たちの動きを制限していく。
誰ひとり悪気はないにもかかわらず、不安からくる感情の揺らぎに思考を支配され、行動すればするほど問題が混乱し、泥沼にはまってゆく。
善き心をもって良かれと思ってやる事が 、視点が低いがゆえにことごとく悪循環を引き起こしてゆく。
かつての自分もその当事者として大いに苦しみました。これは本当に辛いですよね。
この辛さから逃れるために、人は他人や世の中に責任を押し付け自分の殻に閉じこもってゆきます。 心を閉ざした方が楽に仕事ができますからね。
でも、こんな悪循環によって人が本来持つ力を発揮できないこと、自分の中にある力を眠らせておくこと。このことに私はとても心が痛みます。
その泥沼から抜け出すためのサービスを提供しています。
この状況を打開していくためには、わたしたちが普段認識している「現実」よりももっと深層の部分、わたしたちの「視点」「世界の見方」「物事の捉え方」の部分からバージョンアップしていくことが必要です。
そうしなければ本質的な問題の解決にはなりません。私はそのための様々な方法論を学び、統合し進化させ、 お客様に提供しています。
みんな「具体的な話」な話が好きすぎる
人材育成、能力開発は どの企業、さらにはどの個人においても大きな課題であり、現在も様々なかたちで能力開発のための施策は提供されています。
その中には「具体的にどうすれば良いのか」という手法を 教えてくれるものも多いですし、人気講座やベストセラーになるのはそのようなコンテンツですね。
私たちコーチングの業界でも 「どのような質問をすれば良いのか」「どのように話を聞けば良いのか」 「このとおりにやったら成功する」といったHow toものの話には事欠きません。
そして、私たちは目の前で繰り広げられる「現象」があまりにも具体的で臨場感があるために、私たちは具体的な答えを教えてくれる人や教材にお金を払い、コンテンツを「消費」します。
はたしてそれで問題は解決したでしょうか。
伝えたいのは「答え」ではなく…
もちろん、それら「具体的で分かりやすい話」を否定しているわけではありません。
How toを知らなければ物事を解決できないですし「具体的で分かりやすい話」は物事を学ぶきっかけとしては非常に重要なものです。
しかし、私がお伝えしたいのはそういうものではありません。
私自身もコーチングをお伝えする際 「どのようにすれば良いのですか」と問われることもあります。
もちろん、プロとして自分自身の答えはありますが、私はすぐには答えず、考えるための視点を投げ入れながら一緒に考えます。私のご提供したいものは「回答」ではないからです。
これから時代は本当に大きく変わりますよ
(パラダイムが大きく変化する残酷な「変化の時代」の中で)
ご承知のとおり 現代は昔に比べて格段に変化の激しい時代です。 昔は必死で頑張れば報われた時代でした。
でも今は世の中の流れが速くなり、ビジネスもその前提から覆されていく時代。
必死で野球のトレーニングをしていたのに、いつの間にかゲームがサッカーに変わっていたなんていうのもザラですし、目標設定して「山登り」をしている最中に 山が消え去るなんて事も起こりえます。
家電メーカーを筆頭にいろんな業界でも勢力図が塗り変わっていますし「業界」自体の定義もあいまいになってきています。そして、この日本社会自体がこれまでのパラダイムでは立ちゆかなくなるのは明らかです。
現状の枠組みで逃げ切ろうと思っている人にとってはこれからは本当に厳しい時代になりますし、自らを変革し、変化を作り出していける 人や組織にとっては大きなチャンスの時代です。
素晴らしくも残酷な時代がこれから本格化します。
リーダーに必要な能力の「核心」
このような全体の流れの中、ミクロの視点で見ると、役職が上位になるほど判断の性質が普段私たちの生きている常識とは違うものになります。
下位職の時代は、決まった枠組みの中でいかに タスクを効率的・効果的に実行するかが課題となりますが、上位職になればなるほど 答えのない中でいかに自分で考え、問題設定ができるかというところから力が試されます
(もちろん、組織に属さない個人事業主などは言わずもがなですね)。
そのような状況においては、具体的なHow toの学習は脇役でしかありません。 なぜなら課題設定自体が間違っていると正しい答えにたどりつかないから。
そして、この素晴らしくも残酷な「変化の時代」ではHow toが成立した前提自体が簡単に覆されるから。
正しく現状を認識して、正しく課題設定してはじめて、それに合ったHow toを特定し、組み合わせてカスタマイズし、常に変化する現場の状況に合わせて機能させることができるのです。
「変化の時代」のリーダーに必要なのは、状況に応じて自分でHow toを導き出せる知性、自分の思考の枠組み自体から疑い、物事の見方、視点を自由に組み替えていけるステージの知性なのです。
リーダーの能力開発に必要な要素はこれ!
「具体的にどうすれば良いか」とか「具体的にどのように行動が変化したか」といった具体的な現象面に着目した能力開発は、ある一定のレベルまでのトレーニングには非常に有効です。
しかしながら、 自分で考え、正解のない中で自分で道を決めていくレベルの思考が求められるリーダー(もしくはそれを目指す人)の 能力開発には不十分なのです。
大事なのはHow to ではなく、曇りのない目で現状を分析し、目的に即して適切な対応策を編み出していく視点の高さ、考える力、 すなわち知性のステージを上げることに着目した能力開発です。

安心してください、みんな持ってますから。
でも、安心してください(笑)。すべての人の精神には大きな力が宿っています。
人の精神というのは本当に神聖なものです。そして、私がビジネスパーソン達と向き合う実際の現場、人の知性が開かれる瞬間というのは本当に感動的な瞬間です。
人が誰しも持っている「考える力」。これは学校の成績が良い悪いといった浅いレベルの話ではなく、人が本質的に持つ「力」です。
様々な「恐れ」から来る感情に飲みこまれ、過去の経験、教育の過程で押し付けられた価値観に囚われ、多くの人は知性の発達(発現)が阻害されています。
もっとシンプルに言うと、 能力がないわけではなく、ものの見方、考え方が固定化し、 能力が発揮できていないだけ。
人の「力」に触れる瞬間
目の前の圧倒的な現実と向き合う ビジネスパーソンと対話し、思考を整理する。
自らを縛る感情を俯瞰し、その奥にある思考様式 (メンタルモデル)を深く認識していく過程で、彼らは深く内省し、自分の本当の価値観、魂の響き、「光」の部分に触れてゆきます。
そして自らの世界観を再構築し、志を定め、力強く行動を選択する。
その瞬間はあたかも原子核から厖大なエネルギーが放出されるように、圧倒的な「光」がその人の魂からあふれ出し、自分の力を信じること、困難に立ち向かうことを決意をされます。
その人の知性が拓かれ、ステージが上がってゆく瞬間です。
私にとってもその「光」に触れる瞬間がなによりも幸せな瞬間であり、ほっとするとともに心が満たされます。
これがコーチとしての私の能力の「核心」です。
人の知性は現実世界で苦悩しながら、その苦悩の中で魂の「光」に触れ、自らが囚われている価値観、世界観を壊し再構築していく過程を何度も経る中で 磨かれてゆきます。
そして「その人が本来もつ知性が磨かれること」、「その人が本来持つ「光」が存分に発揮されること」、私はそれだけを見て百戦錬磨のビジネスパーソンにみなさまと関わっています。
もしかしたら、日々現場で戦っているリーダーたちが 私に心を開き、誰にも言った事の無いような話をしてくれる理由は私が根本的に人が持つこのような「力」を信じているからなのかもしれません。
霞ヶ関で培われた、不条理な状況下でロジカルに考える能力 をもってクライアントの話を分析しつつ、その人が根本に持つ「力」が最大限に発揮されるよう、視点は徹底的にその人の精神のあり方を見つめる。
複雑な物事の話を聞きながら、その物事が「問題」となっている理由をその人の深い認知のレベル、メンタルモデルのレベルまで落とし込み聞き取る。
この矛盾する要素を統合し、コーチングカンバセーションの中で矛盾なく展開できる事が私の能力の核心です。
「メタフィジカル」な成長を目指せ!
フィジカルトレーナーはクライアントの身体を進化させますが、メタフィジカルトレーナーである私は、クライアントさんに現実世界(フィジカル)の問題に向き合ってもらいながら、その人の知性のレベル、精神性(メタフィジカル)を高めていきます。
様々な「意味づけ」や「感情」に支配された独りよがりな思考を脱ぎ捨て、囚われのない知性で世界を認識できるようになること。
これが私がクライアントさんと向き合うときに志向する「メタフィジカルな成長」です。
表向きには「コーチ」を装っていますが、その人のテーマをコーチングをしながら深層では精神面での変容、知性の進化をガイドしています。
これは、地に足のつかない「スピリチュアル」に逃げるのではなく、また人の心のあり方を無視してとにかく現象面の行動を促すのでもない、現場の物事に向き合いながら知性のステージを進化させる「第三の道」です。
複雑さを増し、決まった答えの見いだせないこれからの世界では、能力開発の方法はこれ以外にはありません。
お互いの「知性」を信じ、真摯に関わりあえる社会を実現したい。
硬直化した学校教育で「考えること」を教えてこられなかった私たち。
また、組織の掟に従う中でいつしか枠の中でしか考えられなくなった私たち。
私たちもまた、この閉塞した日本の社会の被害なのかもしれません。
でも、それを変える力を持っているのも私たちです。世界の見方、マインドの在り方ひとつで現実は大きく変わります。
「見方を変えると世界が変わる」 という話は自己啓発の世界でよく語られますが、私は現代哲学を学び、また数多くのビジネスパーソンの 変化にも立ち会う中で私自身が深く確信し、自分の言葉として理解し、ようやく、その背景まで詳細に語る事ができるようになりました。
このことを理解するプロセスを通じて今思うところは、一人一人がメタフィジカルな成長の道を歩むことでこの社会は必ず明るくなるということ。
この確信が、 もう15年以上前に「この国、社会のお役に立ちたい」と官僚を志した 私の現在地でもあります。
そして、一人一人がメタフィジカルな成長への意図を持ち、仕事や人生の中でお互いに成長を支援できる社会の実現。
これまでがどんな人生であろうと、 お互いの可能性を信じ、真摯に関わり合う事により お互いの可能性を拓いていける人を増やしていくこと。
そんな社会を実現するため、私は力を尽くします。

私たちの「常識」を変えていきたいのです。
そして、いつか「コーチング」という言葉さえなくなれば良いなと思っています。
社会の多くの人がお互いの可能性を拓く関わりができるようになれば、「コーチング」は特別な存在ではなくなります。
そのときこそが、言葉やスキルだけが一人歩きするのではなく、本当の意味でのコーチングの「心」、人の成長に熱い思いを持って体系化してきた先達たちが「本当に伝えたかったこと」が世の中に広がったときだと思います。
私は、そういう世の中を見てみたいと心から思っており、今後、志を同じくする多くの皆様方とともに人生をかけて成し遂げていきたいと思います。
おわりに
かなりの長文になりましたが、 ここまで全て読んでくださり、本当にありがとうございます。もし、これを読んで私の活動を応援したい、一緒に成長していきたいと思ってくださったならとても嬉しく思います。
是非、このブログをブックマークして継続的に読んでいただければと思いますし、記事更新をお見逃しされたくなければ、メールマガジンでも更新情報を配信させていただきます。
(その他メールマガジンでしか読めない内容も届いたしますので、是非ご登録くいただければと思います)。
また、このページをお友達に配ってもらっても構いません。
これを読んで毎日の生き方や仕事への向き合い方が少しでも変わる、そんな人が増えれば書いてよかったなと思います。
また、メタフィジカルな成長を志すにあたって「こんな話を聞きたい!」といった事があれば、是非メールをください(メールマガジンに返信する形で送っていただけたらと思います)。
私は普段、自身の主宰しているコミュニティを含め、現場でのコーチングと そのフォローに1日のほとんどの時間を使っているので、残念ながら個別の返信はできないのですが、いただいたメールは何らかの形で(可能な限り)反映させていただきます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
役所という大きな船を降り、一人で外洋に漕ぎ出し、荒波にもまれながらもこれまでこうしてこれまで生きてこれたのは、数多くの人たちのご縁によるものです。
今後もご縁を大切にして、関わった人たちが皆幸せになるよう、精一杯頑張っていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
2016年1月1日
山田 亨
<プロフィール>
山田 亨(TORU YAMADA)
大学卒業後、霞ヶ関の農林水産省で約12年間勤務の後、社会を変えるのは仕組みではなく人の意識の変容であるとの問題意識からコーチとして独立。
農林水産省では官邸との調整や砂糖行政を通じた沖縄問題への対応など、複雑に利害が絡み合う現場でステークホルダー間の利害調整に長く携わる。
現在は、一部上場企業からベンチャー企業まで、多種多様な企業においてマネージャー以上層向けのコーチング及びコーチング/リーダーシップ研修、現場の業務改善のためのワークショップファシリテーションなどを提供。
単なる表面的な行動変容ではなく、意識の進化に焦点を当てたコーチングによるリーダーシップ開発を得意分野とし、現代哲学をベースにしたコーチングにより、単なる価値観の押し付けでは無い、クライアント自身が自らの思考や反応を俯瞰した結果として起こる無理のない意識変容を導いている。
また、NPO法人の代表として、企業内でコーチングを実践するビジネスマンの活動を支援している(非営利活動)。
・TLC(The Leadership Circle)プラクティショナー、TLCジャパンアソシエイツ
・CPCC(米国CTI認定プロフェッショナルコーアクティブコーチ)
・NPO法人企業内コーチコミュニティ代表