トップに立ったチームが衰退する理由(なでしこJAPANに見るチーム作りのむつかしさ)

 

こんにちは。山田です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

先日自身のフェイスブックに「チームづくりについて」という記事を投稿したところ多くの反響をいただきました。せっかくなので、このこと、もう少し掘り下げて書いてみたいと思います。

スポーツだけでなくビジネスにも応用できるとっても大事なお話です。

なお、フェイスブックページはオープンにしておりますので、どなた様もお気軽におともだち申請ください(さらに、一言メッセージをいただける山田はとっても喜びます^^/)

 

「兆し」とは何か

まず、フェイスブックをされていない方のために、先日自分が書いた投稿を再掲しますね。

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【チームづくりについて】

真実かどうかはわかりませんが、報道として漏れ出てくるなでしこJAPANの惨状を見ていると、チームづくりというものは本当に難しいものだとあらためて思い、心が痛みます。 

古代中国のリーダーの教科書でもある「易経」では、夏の一番暑い時期には既に日長時間は短くなり始めているように、最も盛んなときにはすでに衰退の兆しが現れているのであり、いち早くその兆しを見つけて対処することが必要と教えられています。
 
こうしたことを踏まえると、常に自分達の状態を疑い、うまくいっているときほど謙虚に慎重になるべきだなと、改めて思うわけです。

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これはその通りなのですが、まだまだ内容が抽象的。

ここにある「衰退の兆し」とはなんなのでしょうか。

いろいろな側面から分析が可能ですが、今日は一つの視点をご提供したいと思います。

 

勝つことの副作用

勝ち上がり、トップに立つと何が起こるか。

核心をついて言うと、「あたりまえ」の基準が上がります。

特に、なでしこJAPANのような有名チームになると、自分たちはそう思っていなくても周りが許しません。

周囲の期待は「勝って当たり前」「アジア予選など簡単に抜けて当たり前」

そういう構造的な圧力を受けると、無意識的に日々の行動の「あたりまえ」の基準も上昇していきます。

もちろん、有名でないチームでも、自分たちでそういう「構造」を作り出してしまうことはよくあります。

メンバーに対して「これぐらいはあたりまえ」「意識が低いよ」「これぐらいは当然理解してよ」…

そうして、幹部層とその他のメンバーの溝は深まっていきます。

メンバーからすると

何が言いたいのかわからない…

言っていることはわかるんだけど…

厳しすぎる…

チームとしての目的意識の強さに関係性の土台が軋みをあげてゆきます。

 

これはほんとうにおこりがちな話

筆者はもともとアメフト部でしたが、こちらの世界でも同じような景色が見えてきます。

アメリカンフットボールの関西学生1部リーグは近年、関西学院大学と立命館大学の2強体制で回っています。一昨年まで関西学院大学が4連覇していたのですが、昨年は立命館大学が関西学院大学を破り覇権を取り戻しました。

そのプロセスの最中、当時4連覇中だった関西学院大学ファイターズの夏合宿を取材した映像がこちら。

どなたかがTV番組を録画し、you tube にアップしていただいているのを転載しています。何か問題があればすぐに削除しますのでお知らせください。

当事者ではないので真実かはわからないのですし、このようなトップチームを批評する立場にはないのですが、恥を忍んであえて言いますと、私にはやはり同じようなことが起こっているように見えます。

学生リーグで4連覇しながらも、日本選手権では外国人選手をはじめ強大な戦力を持つ社会人チームには敗れ続けている関西学院。

「社会人チーム越え」を目標に自分たちに最大限の負荷をかけ、関係性に歪みが出てきている様子が垣間見えます。

主将が「助けてくれ」と呻くその状況がそれを映し出しています。

みんながみんな一生懸命やっているのになんか噛み合わない…

もちろん、彼らはそれを承知でやっていると思います。

高い目標を掲げるということは、同時にチームが崩壊するというリスクも増すということです。

 

大事なのは、飲み込まれないこと、そして自覚すること

結局のところ、組織・チームというのは個々のチーム員の意識の集合体です。そしてそれがあたかも生き物のように全体意識として動いていく。私たちはここに意識を向けないといけません。

ですので、チームにとってリーダーの影響力は絶大ですが、リーダーの影響力だけではどうしようもない場面も多くあります。

個々のチーム員の意識が織りなすチームの全体意識がリーダーの心を蝕んでいく。リーダーはその「構造」にやられて過剰に反応し、チームの関係性はバラバラになっていく。

高みにのぼり、目標を高く掲げれば掲げるほど、その反作用として「チームの全体意識」という構造からの圧力が強くなっていくのです。

それが、トップに立ったチームが(たとえ慢心がなかったとしても)崩壊する原因です。結局のところ、チーム員の心の奥の方から変わらないとチームの全体意識も変われません。

そしてこの問題についての一番おおきな問題は「チーム員の意識」には、チーム員自信が気づいていない意識(思考)もあるということです。

 

なにわともあれ、まずは「自覚」

まず第一歩は大事なのは、リーダーがこのことに自覚的でであること。

チーム員さえ気づいていないそれぞれの意識が作り出す「チームとしての全体意識」をリーダーが冷静に俯瞰し、それに飲み込まれないこと。

そのための視点の高さを持つこと。

大いなる目標を追っているのだから、歪みが出るのが当たり前です。その状況を俯瞰してどのように手を打っていけるかということ。

そうしないと、みんな「あれ、おかしいな」と思っているうちに傷口はどんどん広がってゆきます。

 

関係性を再構築し、目的を握り直すこと

自覚した後は対策。私たちはこの問題にどのように対応すべきか。

関係性に歪みが出る原因は、勝ち続けて上がってしまった基準チームメンバー一人一人が自覚さえしていない自分の「本音」とのギャップです。

「チームメンバー一人一人が自覚さえしていない」とは、

「そこまで高みを目指すんですか…」とか

「リーダーの見ている世界を理解できない自分に対する諦め」とか

「より過酷な世界に足を踏み入れることへの恐れ」といった

自分たちを小さく見せる声です。

私たちの心は苦しみたくないので、知らぬ間にそういう声に支配されてしまいます。

無意識的な「自分を小さく見せる声」が織りなす構造、これにリーダーはやられてしまうわけですね。

 

ディープ・デモクラシー

ですので、まずはこのような声をしっかりと外に出してしまいましょう。どんな些細な声も大事にする。「そういう声もあるよね」と存在を認める

これを「ディープ・デモクラシー(深層民主主義)」といいます。

私たちも大人です。そんな声を出しても仕方のないことはわかっている場合が多いです。

ですので、必ずしも「そのような声」は施策に反映する必要はなく、そんな心の声の存在を認めた貰えるだけで、その人は癒され前に向いて歩いていけます

抑圧すると「その声」は裏でチームをコントロールしてしまいますよ。

その上で、もう一度自分たちの目指すところを再確認していく。偉大なチームを作る道とはそういうプロセスの繰り返しなんだろうなと思います。

 

お知らせ

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ABOUTこの記事をかいた人

山田 亨(TORU YAMADA)

現代哲学からコーチングを解釈した視点をもとにクライアントさんと関わり、現実の課題に対応しながら意識の深層からの変化をガイドすることで、単なる現実面での目標達成のみならず、思考や精神のあり方自体を創造的に体質改善するトレーナーをしています。

職業は肉体改造をガイドする「フィジカルトレーナー」にならって、ビジネスパーソンの精神的な体質改善をガイドする「メタフィジカルトレーナー」を名乗っています。

注1:メンタルトレーナーとかスピリチュアル系のコーチではありません。念のため。

注2:余談ですが昔スポーツクラブでフィジカルの方のトレーナーもやっていました。