意見が対立した時に解決策を見出す方法

仕事力向上

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対立から合意を生み出す「第三の案」

さて、「第三の案」という言葉があります。

チーム内などでなんらか意見が対立した時に、どちらかの意見を押し通すのでもなく、逆に志の低い「妥協案」を作るのでもなく、対話の中から紡ぎ出されるクリエイティブな解決の出口。

対立を恐れず、しっかりと議論した上で、「第三の案」を出せるチームというのは非常に強いですし結果も出てきます。

そもそもの目的に還ること 

でも、効果的な「第三の案」というのははななか出てこないもの。いったいどうやったらこの対立を乗り越え、「第三の案」を出すことができるか。みんな悩んでいます。この問題について、私なりの解決策を一つを提示して見たいと思います。

よりよい「第三の案」の設定に必要なのは「目的に還る」こと。

  • そもそも私たちのチームの目的はなんだったのだろうか?
  • どこを目指していたんだったっけ?
  • 根底にある問題意識はそもそもどんなものだったのだろうか?
  • この議論は何のための議論だったんだったのだろうか?

などなど。その視点に立ち戻り、それぞれの意見の妥当性を冷静に吟味していくと、自ずと適切な道筋が浮かび上がってきます。

でも、いうは易し…

でも、いうは易しで行うは難し。相手がエキサイトしている場面ではなかなか実行できるものではありませんね。

緊張感あふれる場面でも、感情に飲み込まれずに冷静に振舞うために大事なのが、こうした概念をもう一つ高い視点から理解しておくこと。

今回のお話だと「「目的に還る」ということが、そもそもどういう意味を持っているのか」ということを考えて理解しておくことが重要です。

  1. 「チーム内で意見が対立した時には、目的に還ることが必要だ」と理解するのと、
  2. 「チーム内で意見が対立した時には、◯◯だから目的に還ることが必要だ」ともう一つ深い「理由」を知った上で理解するのでは、

実際の現場での対応力が数段違ってくると私は実感しています。

「下位概念」の意味は「上位概念」に支配される

「目的に還る」ことの目的を考えるに当たり「上位概念」という考え方を導入してみたいと思います。

例えば「りんご」「みかん」の上位概念は「果物」であり、「黒色」「水色」の上位概念は「色」となります。上位概念は、下位概念を含んだ一段抽象度の高い概念。

ここからが、今日のお話の核心。それは、上位概念の価値判断が下位概念を優劣を支配するという性質があるということです。

「みかん」と「りんご」の優劣

例えば「みかん」と「りんご」。冬にこたつで食べたい果物といえば多くの人が「みかん>りんご」といいますよね。

一方で、風邪をひいて体力が弱っている時に食べたい果物といえば「りんご>みかん」だと思います。体が弱っているときにあんまり酸っぱいものは食べたくないですよね。袋も消化に悪そうだし…(僕だけかな)

「黒色」と「水色」の優劣

「黒色」と「水色」にしても、お葬式の場に締めていくネクタイの色と言えば「黒色>水色」ですし、爽やかさをアピールしたい時のネクタイの色は「水色>黒色」になるとおもいます。

つまり、「上位概念」である目的が「下位概念」の優劣を支配します。

言い換えると「水色と黒色どっちが適切か?」という議論の答えはその二者の関係性だけでは決まらず、「上位概念」である目的によってその価値判断が変わってくるということです。

日常みかける無意味な議論 

ひるがえって、議論の対立の場面。

あなたが日常みかける議論、そもそもの「なんのための議論なのか」という上位概念の方向性を同意せずに「みかんとりんご、どっちが優れているか」っていう議論してませんか?

「みかん」を良しとする価値判断の基準と、「りんご」を良しとする価値判断の基準が噛み合っていないと、議論がかみ合うはずはありません。

価値判断の基準を揃える 

そんな不毛な議論に時間を使わず、お互いが主張する物事の「価値判断の基準」を揃え、目的を固定した上で「どのような手段が適切か?」という話ができれば、解決策は案外スムーズに合意できると思うんですけどね。

生産性著しくアップです。

ということで「議論が対立する際になぜ目的に還ることが必要なのか」という本日の主題。その理由は「お互いの対立する主張のもとになっている価値判断の基準を揃えるため」というのが答えでした。

上の〇〇の答え、解答例は

  1. 「チーム内で意見が対立した時には、目的に還ることが必要だ」ではなく、
  2. 「チーム内で意見が対立した時には、お互いの主張の根拠となる上位概念の基準が噛み合っていない可能性がある。だから目的に還り、価値判断の基準を揃えることが必要だ。」

ということで、こういう、一つ上の視点から概念の理解ができていれば、現場でも対応力も大きく違ってきます。これが「視点が高い」という状態です。

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山田 亨(TORU YAMADA)
『心の参謀本部』主宰、人材育成・組織開発活動家
経営者、管理職向けのヒューマンスキルなど教育、コンサルティング、コーチングをテーマに活動。このサイトでは現代思想・現代哲学をベースにした高抽象度の視点から現場での人材育成・組織開発について論考しています。