こんにちは。山田です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
対立から合意を生み出す「第三の案」
さて、「第三の案」という言葉がありますよね。
チーム内などでなんらか意見が対立した時に、どちらかの意見を押し通すのでもなく、志の低い妥協案を作るのでもなく、対話の中から紡ぎ出されるクリエイティブな出口。
対立を恐れず、しっかりと議論した上で、「第三の案」を出せるチームというのは非常に強いです。
そもそもの目的に還ること
でも、効果的な「第三の案」というのははななかでないもの。どうやったら「第三の案」を出すことができるか、みんな悩んでいます。
この問題について、私なりの解決策を一つを提示してみると、よりよい「第三の案」の設定に必要なのは「目的に還る」こと。
・そもそも私たちのチームの目的はなんだったんだっけ?
・何を目指していたんだったっけ?
・何のための議論だったんだったっけ?
その視点に立ち戻り、それぞれの意見の妥当性を冷静に吟味していくと、自ずと適切な道筋が浮かび上がってきます。
でも、いうは易し…
でも、いうは易しで行うは難し、エキサイトしている場面ではなかなか実行できるものではありませんね。
で、緊張感あふれる場面でも、感情に飲み込まれずに冷静に振舞うために大事なのが、こうした概念をもう一つ高い視点から理解しておくこと。
今回のお話だと「「目的に還る」ということが、そもそもどういう意味を持っているのか」ということを考えて理解しておくことが重要です。
・「チーム内で意見が対立した時には、目的に還ることが必要だ」と理解するのと、
・「チーム内で意見が対立した時には、◯◯だから目的に還ることが必要だ」
ともう一つ深い「理由」を知った上で理解するのでは、実際の現場での対応力が数段違ってくると私は実感しています。
「下位概念」の意味は「上位概念」に支配される
ここで「上位概念」という考え方を導入します。
例えば「りんご」「みかん」の上位概念は「果物」であり、「黒色」「水色」の上位概念は「色」となります。上位概念は、下位概念を含んだ一段抽象度の高い概念です。
で、今日のお話のポイント、ここからがめっちゃ大事なところですので心して読んでください。
それは、上位概念の価値判断が下位概念を優劣を支配するということ。
「みかん」と「りんご」の優劣
例えば「みかん」と「りんご」。
冬にこたつで食べたい果物といえば多くの人が「みかん>りんご」といいますよね。
一方で、風邪をひいて体力が弱っている時に食べたい果物といえば「りんご>みかん」だと思います。
あんまり酸っぱいものは食べたくないですよね。袋も消化に悪そうだし…(僕だけかな)
「黒色」と「水色」の優劣
「黒色」と「水色」にしても、お葬式の場に締めていくネクタイの色と言えば「黒色>水色」ですし、爽やかさをアピールしたい時のネクタイの色は「水色>黒色」になるとおもいます。
つまり、上位概念の価値判断や目的が下位概念の優劣を支配します。
「水色と黒色どっちが適切か?」という議論の答えはその二者の関係性だけでは決まらず、上位概念の目的によって価値判断が変わってくるということですね。
日常みかける無意味な議論
ひるがえって、議論の対立の場面。
あなたが日常みかける議論、そもそもの「なんのための議論なのか」という上位概念の方向性を同意せずに「みかんとりんご、どっちが優れているか」っていう議論してませんか?
みかんを良しとする価値判断の基準と、りんごを良しとする価値判断の基準が噛み合っていないと、議論がかみ合うはずはありません。
価値判断の基準を揃える
そんな不毛な議論に時間を使わず、お互いが主張する物事の価値判断の基準を揃え、目的を固定した上で「どのような手段が適切か?」という話ができれば、解決策は案外スムーズに合意できると思うんですけどね。
生産性著しくアップです。
ということで「議論が対立する際になぜ目的に還ることが必要なのか」という本日の主題。
その理由は「お互いの対立する主張のもとになっている価値判断の基準を揃えるため」というのが答えでした。
上の〇〇の答え、解答例は
・「チーム内で意見が対立した時には、目的に還ることが必要だ」ではなく、
・「チーム内で意見が対立した時には、お互いの主張の根拠となる上位概念の基準が噛み合っていない可能性がある。だから目的に還り、価値判断の基準を揃えることが必要だ。」
ということで、こういう、一つ上の視点から物事の理解ができていれば、現場でも対応力も大きく違ってきます。
これが「視点が高い」という状態ですね。
※
本日のお話は以上です。
こういうことを一つ知っているだけでも、生産性は非常に上がりますし、無用なストレスに悩まされることも減ると思うのですけどね。
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それでは、お読みいただきありがとうございました。